2009-08-07

民主党の「働き手重視」は本当か?

6日の日経新聞朝刊総合面(3ページ)に自民と民主の雇用政策の比較の記事がありました。記事に重大な「抜け」があったので指摘しておきたい。

●派遣労働の見直し

<自民>日雇派遣の原則禁止

<民主>製造業派遣の原則禁止、2ヶ月以下の雇用契約の労働者派遣を禁止

とある。しかし、民主党の政策に次の重要な点が抜けている。

「一般労働者派遣事業については、専門26業務以外の派遣労働者は常用雇用に限定する。」(民主党政策集2009INDEX 31ページ)

http://www.dpj.or.jp/news/?num=16667

これが実現した場合、登録型派遣で働きたい希望を持つ人たちは雇用の場を奪われる。そればかりではない。多くの派遣会社は営業が立ち居かなくなる。当然、そこで派遣会社で働く人たちも職を失うことになる。

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2009-07-24

派遣会社に解雇無効の判決

派遣会社の解雇無効/福井地裁が仮処分決定

金沢市の人材派遣会社「ワークプライズ」の元社員4人が、契約期間中に解雇されたのは不当として、同社に地位保全と未払い賃金の支払いを求めた仮処分申請で、福井地裁は23日、解雇を無効とし、賃金の支払いを命じる決定をした。弁護人によると、派遣会社の途中解雇に対する仮処分申し立てで、裁判所が認めるケースは珍しいという。 坪井宣幸裁判官は、4人が派遣された福井県の化学メーカーとの契約が解除されたのを受け、派遣会社が4人を解雇したのは正当な理由とはいえないとし、途中解雇を無効と判断。2008年11月から今年11月までの派遣会社との雇用契約は有効とし、未払い分などの賃金計約600万円を4人に支払うよう命じた。 今回の決定についてワークプライズ側は「弁護士から連絡を受けておらず、何もコメントできない」としている。            (以上、共同通信7月17日)

一般的に登録型派遣の場合、派遣元と派遣先との間で約される「派遣契約期間」と派遣先で就労することとなる派遣労働者の「雇用契約期間」は一致します。何らかの事情で派遣契約が途中解約される場合でも、雇用契約は、契約としては別扱いであって、連動はしません。したがって、雇用契約満了までは派遣元の責任で雇用を継続しなければならないのです。

通常、派遣契約が途中解約された場合、派遣元の責任で他社の仕事を紹介することが必要で、それがどうしても出来ない場合は休業補償の支払いが必要です。休業補償は給与の60%以上とされています。派遣元は当然そのような知識はあったはずです。不当解雇の結果、金銭と時間と、それ以上に「会社の社会的信用」を大きく毀損しました。

報道からはみえない事実関係、特に解雇に至る経緯について、判決文が公開されたら読んでみたいと思います。ところで、報道にある「派遣会社の途中解雇に対する仮処分申し立てで、裁判所が認めるケースは珍しいという。」の部分は本当に珍しいのでしょうか。事例を調べてみたいと思います。

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2009-06-29

署名運動にご協力ください

以下、社団法人日本人材派遣協会からの呼びかけです。転記します。

労働者派遣は、フレキシブルでかつワークライフバランスを保つ選択的な働き方です。事実、労働者派遣は、約130万人の雇用を生み出しました。その一方で、今回の不況により多くの方が人員削減の対象となり、仕事を失ったのも事実です。しかし、それでもなお、約100万人の方が今も派遣で働き、仕事を求めて登録に来られます。これだけ多くの方が必要としている派遣という働き方を守って行きたいと考えています。
社団法人 日本人材派遣協会は労働者の雇用を喪失させ、経済活動の停滞を招くような規制強化に対し反対していきます。
是非、派遣スタッフ、派遣先、派遣元、あらゆる皆さんのご賛同の署名をいただきたいと思います。

ご賛同いただける方はこちらより、ご署名いただけますよう宜しくお願いします。

署名はコチラ

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民主党にはがっかりだ!

民主、社民、国民新の野党3党は26日昼、製造業への派遣を3年以内に原則禁止する労働者派遣法改正案を衆院に共同提出した。一般派遣については常用型に限定し、仕事があるときだけ労働契約を結ぶ登録型派遣の実質的な禁止につなげる狙い。与党は慎重姿勢で、審議入りのメドは立っていない。 (26日、日経新聞夕刊)

どうした、民主党。政権交代が現実味を帯びてきて、「選挙が第一」という元代表の結束の元、鼻息が荒いのはわかる。しかし、この案には断固反対だ。党利党略を派遣法改悪に持ち込まないで欲しい。こんな法案が通ったら、派遣で働くスタッフの多くは仕事を無くし、多くの派遣会社を倒産に追い込むことになる。

「派遣は雇用が不安定だから良くない働き方なのだ」や、「派遣会社はピンハネをしているからけしからん」や、「派遣が格差を生んだんだ」などという話はウソばかりだ。ダマされてはいけない。もちろん止む無く派遣切り(このことば自体キライだ)にあった方や、一部の悪質な派遣会社もある。格差の一因になったのかもしれない。しかし、派遣というシステムが悪いのだろうか。いまや正社員の雇用が安泰だといえるのだろうか。不安定雇用は派遣だけではない。派遣で働く方よりアルバイト、パートの方の数が圧倒的に多いのに、派遣ばかりが目の仇にされるのはなぜなんだろうか。冷静な議論をマスコミ関係者、政治家先生にはお願いしたい。

翌日日経新聞27日の社説には民主党を批判する記事が載った。もっともな意見だと思う。

民主党は派遣労働者の身になって制度改革をしようとしているのか。そうした疑念を抱かざるを得ない法改正案が国会に提出された。
 民主、社民、国民新の野党3党が26日、衆院に提出した労働者派遣法の改正案がそれだ。製造業への派遣や、仕事があるときに労働契約を結ぶ登録型派遣を事実上、禁止する内容である。
 これは民主党が当初に示した改正案と異なる。昨秋の時点では、雇用契約の期間が2カ月以下の派遣は禁ずるが、製造業への派遣は認める内容にしていた。民主党はこの法案を単独で国会に出す方針だった。
 規制を大きく強める内容に変えたのは社民、国民新党との連携を重視したためだ。この両党はもともと大幅な規制強化を唱えていた。今月に入り、3党幹部が共同提案することに合意し、民主党は(1)専門的な仕事を除いて製造業への派遣を禁ずる(2)26の専門的な仕事以外は常用雇用とする――の2点をつけ加えた。
 規制強化が実現すれば、たとえば「働きたいときに働く」という選択肢を希望する人は困ることになる。もちろん、自らの意に反して登録型派遣に甘んじている人を救う手立ては必要だ。しかし、この働き方そのものを否定するのは労働形態の多様化という時代の流れに反する。
 派遣労働者などでつくる労働組合のひとつ、人材サービスゼネラルユニオンは、登録型派遣を残すべきだと主張してきた。こうした声に耳を傾けるのが労組も支持母体とする民主党の役目ではなかったのか。
 3党の改正案が今国会で成立するかどうかは微妙だ。だが成立しなくとも共同提出した事実は重い。政権の座をねらう民主党の方針を今後も縛ることになるからだ。(以下、略)

民主党はことの重大さがわかっていない。ワークライフバランスの観点からも働き方の多様性は今後益々重要になってくる。登録型派遣だから今の仕事を選んだという人もいる。その選択肢を奪ってはならない。

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2009-06-05

法の趣旨の潜脱を狙った悪質な行為ではないか

労働局がマツダを文書指導/派遣社員、3年超受け入れ

自動車メーカーのマツダ(広島県府中町)が法定期間(3年)を超えて派遣社員を工場に勤務させたのは、労働者派遣法違反の疑いがあるとして、広島労働局から文書で指導を受けていたことが4日、分かった。

昨年末に雇い止めされた元派遣社員5人を支援している広島県労働組合総連合や、マツダが明らかにした。県労連は「全国初のケースではないか」としている。

県労連によると、マツダは本社工場(広島市)や防府工場(山口県防府市)に派遣された5人を途中、期間従業員として約3カ月間だけ直接雇用し、再び派遣社員で受け入れる方法で、法律上の直接雇用義務が生じる連続3年の派遣期間を超えないようにしていた。

5人は今年3~4月、マツダに直接雇用を指導するよう広島労働局に申告。労働局は「直接雇用期間中も旧派遣会社との支配従属関係がなかったとは言えず、派遣は実質3年を超えていた」と認定、今月3日に5人に調査結果を伝え、マツダに指導した。

マツダによると、山口労働局からも同様の指導を受けた。マツダは「法律違反ではないと理解しているが、指導は真摯に受け止める」としている。

(共同通信)

直接雇用を免れるために、いわゆる「クーリング期間」を悪用したケースだと考えます。明らかな違法行為とまではいえないまでも、意思をもって行ったのであれば悪質でしょう。

このような指摘は以前からされており、氷山の一角でなければいいのですが…

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2009-05-26

一般労働者派遣事業の許可基準の見直しについて

昨年秋からの急激な経済情勢の悪化に伴い、派遣労働者の解雇や雇止めが大きな社会問題となっていますが、こうした厳しい雇用情勢に鑑み、派遣元事業主による派遣労働者の適正な雇用管理や安定的な事業運営の確保を図るため、一般労働者派遣事業の許可基準のうち、財産的基礎に係る要件(資産要件)および派遣元責任者に係る要件が見直されることとなりました。その概要は以下のとおりです。

1 改正の内容

(1)財産的基礎に係る要件(資産要件)

[1] 基準資産額に係る要件について

「1,000万円×事業所数」から「2,000万円×事業所数」に改めたこと。

(注)基準資産額=資産額-負債額

[2] 現金・預金の額に係る要件について

「800万円×事業所数」から「1,500万円×事業所数」に改めたこと。

(2)派遣元責任者に係る要件

[1] 派遣元責任者の雇用管理に係る要件

次の2つの要件を削除し、「雇用管理経験が3年以上の者」のみとしたこと。

・ 「雇用管理経験+職業経験」の期間が5年以上の者(ただし、雇用管理経験が1年以上ある者に限る。)

・ 「雇用管理経験+派遣労働者としての業務経験」の期間が3年以上の者(ただし、雇用管理経験1年以上ある者に限る。)

[2] 派遣元責任者講習の受講に係る要件

許可申請受理日前「5年以内の受講」から「3年以内の受講」に改めたこと。

2 適用期日

・新規許可 平成21年10月1日  

・許可更新 平成22年4月1日

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2009-05-20

短期派遣の行方

人材派遣大手のフルキャストホールディングスは8日、短期労働者派遣事業(日雇い派遣事業)の継続などを内容とする中期計画を発表した。同社2008年10月、短期派遣事業からの撤退を表明していたが、昨年来の雇用情勢の急激な悪化などの理由から方針を転換した。

人材ビジネス業界の業績が悪化しています。4月5日、求人求職サイト運営大手の「エン・ジャパン」が社員の25%相当(250名)の希望退職を始めたというニュースは業界の中でも衝撃的でした。採用の抑制はしばらく続くと思われ、最大手リクルート社であっても例外ではありません。

さて、雇用環境の急激な変化の中、短期派遣市場がどうなっていくのかは注目です。登録型派遣は格差の象徴だから規制しろといった乱暴な議論もあります。政権の行方にも左右されることもあり、今回のフルキャストの判断(ヨミ)が吉と出るか、はたまた…大変興味があるところです。業界でも悩ましいところでしょう。

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2009-04-26

雇用保険資格喪失の扱いについて

平成21年3月31日施行の雇用保険法改正に伴い、雇用契約期間が満了した場合の被保険者資格喪失手続が変更になっていますのでご注意ください。

■従来の取扱い
雇用契約期間の満了時において次の派遣就業先が決まっていなくても、派遣労働者が同一の派遣元事業主の下での派遣就業を希望しており、かつ、派遣元事業主も次の派遣就業を指示する意向がある場合には、雇用契約期間満了後、1か月程度経過するまでの間は、雇用保険被保険者資格を喪失しない。

■改正後の取扱い
派遣元事業主が、派遣労働者に対して雇用契約期間が満了するまでに次の派遣就業を指示しない場合には、派遣労働者が同一の派遣元事業主のもとでの派遣就業を希望する場合を除き、雇用契約期間満了時に雇用保険被保険者資格を喪失する。

★なお、健康保険の喪失の扱いに変更はありませんのでご注意ください。つまり、派遣契約が終了し、次の派遣先の紹介がなく、1ヶ月経過した時点で健康保険の資格は喪失扱いとなります。

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2009-04-13

派遣先指針、派遣元指針が改正されました。

改正の内容は、

(1)派遣契約の中途解除に当たって、派遣元事業主は、まず休業等により雇用を維持するとともに、休業手当の支払い等の責任を果たすこと

(2)派遣先は、派遣先の責に帰すべき事由により派遣契約を中途解除する場合は、休業等により生じた派遣元事業主の損害を賠償しなければならないこと

(3)派遣契約の締結時に、派遣契約に(2)の事項を定めること、等

詳細については、コチラ

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2009-03-17

雇用保険改正案

派遣労働者らの年度末大量解雇に対応
 与党は13日、失業手当の受給資格緩和などを4月1日から実施する内容の雇用保険法改正案に関し、3月31日に解雇される派遣労働者らも対象に含めるよう法案を修正する方針を固めた。年度末に契約が更新されずに離職する派遣労働者らが大量に出る事態に対応するのが狙いで、民主党も修正に前向きだ。
 政府の改正案は、〈1〉雇い止めにあった派遣労働者らが失業手当を受給するために必要な保険加入期間を1年から6か月に短縮〈2〉雇用情勢が厳しい地域の再就職困難者に失業手当を60日分上乗せ――などの内容で、施行日が4月1日になっている。
 例年、年度末は企業による解雇が集中し、2007年度では年間の離職者の12%が3月31日付だった。経済情勢が一段と厳しい今年度末はさらに大量の離職者が出ると見て、施行日は4月1日のまま、救済措置の対象となる期間を3月31日からに改めることにした。2009/ 3/16 YOMIURI ONLINE

やっと具体的になってきました。救済措置の対象を3月31日にまで広げたことは評価できます。4月は年度初めで、派遣契約も切り替えの時期にあたります。ただし、雇用保険に加入していることが当然ながら前提となるため、救済には限度がありますが。

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