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2010年5月30日 - 2010年6月5日の1件の記事

2010-05-31

派遣法改正をどう読み解くか

NPO法人 人材派遣・請負会社のためのサポートセンター主催の「派遣・請負問題検討のための勉強会」で濱口桂一郎先生の派遣法改正をどう読み解くかの講演を聴きにいってきました。

場所はJR両国駅からスグ。駅ホームからあの新名所・東京スカイツリーがよく見えました。公式HPの発表では389メートル(522現在)まで出来上がったとあります。完成時は634メートルですから6割ほどが出来上がった計算になります。第二展望台まではあと80メートルくらい。眺めていると首が痛くなりました。


派遣法改正についてです。
6/2の厚生労働委員会で強行採決されるのではというウワサがツイッター上でもつぶやかれています。委員長を交代させたというマスコミ報道が根拠のようですが、私にはどうなるかわかりません。改正を強固に進めたい社民党が連立離脱を固めた今、混迷を増すばかりです。今回の改正法については何度も申し上げていますが、これまで規制を緩和しすぎた派遣法を強化することが派遣労働者の保護に繋がるんだなどというのはまったくのごまかし、虚構であって、強化したからといってなんら問題の解決にはなりません。

例えば日雇派遣の原則禁止です。日雇は昔からあったし、日雇が派遣となると規制の対象になって派遣でない日雇は問題が無いのかといえばそんなことはないわけです。共に不安定雇用にかわりがないし、日雇派遣の原則禁止でことが解消されるわけではありません。結局派遣だけ取り上げて規制をしたところでダメなんです。製造業派遣の原則禁止についても同じです。たまたま不況のあおりを受けて製造業の派遣切りが脚光を浴びたので、製造業派遣は悪なのだ、規制しよう議論が出てきました。派遣切りはもちろん製造業に限らないのです。製造業は技能伝承が重要だから正社員が適しているという論も的外れでしょう。危険業務が多い製造業の労災責任を誰が負うのか。1年を超える常用派遣を認めれば問題が解決できるという雇用期間の問題では少なくともないのです。

さて、前置きが長くなりました。講演について感想をメモしておきます。
濱口先生は85年の派遣法成立から今日までの改正の流れを概観された後に、今国会で成立予定の改正法の立法過程と今後の論点について述べられました。重要な指摘がいくつもなされましたが、ここでは、先生が常日頃から主張されている「業務限定論の虚妄について」まとめておきます。

(1)派遣労働の規制は業務限定で行うことになっているがここにそもそも問題がある。
(2)日本だけが業務限定を是としている。国際的にみて極めて異常だ。
(3)派遣はそもそも良くないものというのが法の発想。派遣法制定当時、すでに事務処理請負業という違法状態が存在していたため、派遣として認めても弊害の少ないそれらの業務だけを業務限定で認めたのがいきさつ。
(4)事務処理請負業の多くが一般事務であったものを「ファイリング」なる業務を編み出して、「ファイリング」を拡大解釈して専門業務に押し込んでしまった。ここに大きなムリがあった。

派遣法が制定されて25年もの長きに渡って業務限定を前提としてきたためいろんなところでムリがおこっている。労働者派遣法の基本構造の問題を改めて議論しなければいけないとのご主張、私も同意します。

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